出入国管理「在留資格の変更」

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一度出国しなくても,在留資格を変更できるようにしておかないと不便だよね。

外国人の方が日本で活動しているうちに,上陸時に許可された在留の目的が変わってくる場合があります。留学生として「学ぶため」に日本に上陸した学生が,就職活動を経て日本の会社に就職したり,日本の会社で働いていた外国人が日本人と結婚したり,日本に在留する目的も時とともに移り変わり,その事情も変わっていきます。そのような場合に,一度日本を出国し,再度在留資格認定証明書交付申請を行い,査証を申請し日本に上陸するのは申請人に対して大きな負担となります。そこで「在留資格変更許可申請」を行う事により,在留資格を変更することができるようになっています。しかしながら,この「在留資格変更許可申請」どのような場合でも許可されるとは限りません。条文上は,法務大臣が「許可することが適当であると認めるに足りる相当な理由がある」場合に限り許可されることとなります。在留資格の変更には,変更しようとする在留資格への在留資格該当性や基準省令や告示への適合性が求められる反面,それに合致しないからといって即不許可にもならないという,法務大臣の自由裁量の幅が大きく認められています。これは,速いスピードで移り変わる国内又は国際事情に対応するためでもあります。

通常「短期滞在」からの在留資格変更許可申請は認められません。これは短期滞在の査証発給は比較的簡易な審査によって行われており,これを認めてしまうと,査証制度の形骸化を招く恐れがあるからです。短期滞在で入学試験を受け,合格した者が在留資格認定証明書交付申請を行い,在留資格認定証明書を付したうえで在留資格変更許可申請を行ったり,告示外特定活動への在留資格変更許可申請を行う場合は短期滞在からの変更許可申請も可能ですが,あくまでも例外的な場合となっています。